税務調査で顧問税理士が頼りない場合

顧問税理士が頼りない場合、ぜひご相談ください

税務調査 頼れる税理士


たまにいただく質問ですが、現在の顧問税理士が税務調査で頼りないのですがとか、顧問税理士が税務署の味方ばかりするといった相談です。

税務調査の立会いは税理士の業務の一つですが、実は税理士は税務調査が苦手な方がほとんどです。


理由は二つあります。


一つ目は、
税務調査を行うには国税通則法という法律により行われるのですが、この国税通則法は国税の幹となるべき法律なのに税理士試験の科目にはなく、ほとんどの税理士が勉強をしたことがないからです。
勉強をしたことがない分野の仕事なので、なんとなく税務調査の立会いをしているという税理士がほとんどで、これが実情なのです。


二つ目は、
税務調査の経験が少ないということです。
税務調査が入る割合は数パーセントしかありません。


例えば顧問先を100件もっている税理士事務所であったとしても1年間に税務調査がくる割合は2%ぐらい多くても5%でしょう。
ですので1年間あたり2件~5件程度しか税務調査のサポートを行う機会が無いのです。

以上の理由から、顧問税理士は税務調査で頼りないという現状になってしまうのです。
対応策としては税務調査に強い税理士、税務調査に詳しい税理士を探し、一度相談してみるのがいいでしょう。

税務調査に強い・詳しい税理士というのは知識がしっかりしており、かつ、税務調査のサポート経験が多い税理士といえますので、税務調査に立ち会う税理士を選ぶときは、参考にしてください。

それと税務署の味方をする税理士というのも考えものですね。
当然、お客様(納税者)のために行動すべきですが、これを事前に見抜くのは非常に難しいと思います。

当たり前ですが、当事務所は、法律の範囲内でお客様のために税務調査のサポートをさせて頂いておりますが、脱税思考が強い方などは言うまでもなくお断りさせて頂きます。


顧問税理士が立ち会ってくれない場合はどうすればよいのか

個人事業主が会計・税務について専門家並みの知識と経験があれば、税理士の立会がなくとも大きな問題にはなりませんが、そのようなケースはごくまれであり、他の税理士にあたってみるのがよいでしょう。

知人・友人を通じて探すかインターネット等を通じて税務調査に強い税理士を探すのもよいかもしれません。

なお、取引先を通じて税理士を探す場合は、良い点と悪い点があります。良い点としては、取引先ということは、通常同じ業界でしょうから、自社の業界に精通している可能性は高いので、そういう意味では心強い存在であると思います。

逆に悪い点としては、取引先ということは、自社とその取引先との取引が、丸見えになりますし、その税理士を通じて、自社の内容が取引先に漏洩する可能性もないとは言い切れません。

もちろん、税理士には、守秘義務(顧問先の情報を他に漏らしてはいけない義務)がありますが、税理士も人間ですから何かの弾みにポロッと喋ってしまうこともないとは言い切れません。

いずれにしても、税理士とは十分な打ち合わせの時間が必要となりますので、できるだけ早く探すことも重要となります。
帳簿のつけ方なども会社によって異なりますし、もしかしたら税理士自身が調査時に余計な突っ込みを入れてしまう可能性もありますし、何より会社の社長・経理の方との面識が薄いため、コミュニケーションが取りづらいのが一番のネックです。

したがって、実地調査時には、立ち会ってもらうものの、調査官の質問には、なるべく自社で答える形で調査を進め、後で税理士と相談するのがよいでしょう。

税務調査は、社長や経理担当者にとっても非常に不安が伴うものですが、そんなときに、いつも相談している顧問弁護士が立ち会ってくれればこんなに心強いものはありません。何とかお願いして顧問税理士に立ち会ってもらいましょう。

常日頃から顧問税理士とは、税務調査の立会をしてくれるかどうか、調査後の税務署との折衝をやってくれるかどうか、税務調査の報酬はいくらかなどを確認しておきましょう。

税務調査に立ち会ってくれる税理士を顧問にしておくことは非常に有用です。
たとえば、現金商売の場合ですと、突然調査官が訪問してくる場合があります。

このような場合も慌てることなく顧問税理士に連絡し、調査官には「顧問税理士が来るまで待ってください」、または「顧問税理士の○○先生に、まずは連絡してください」という風な感じで返答し、顧問税理士立会いのもと税務調査に対応できます。

税務署との折衝でも知識や経験豊富な税理士は、追徴税額をなるべく低く抑えるよう交渉してくれますので、税務調査にきちんと対応してくれる税理士を顧問にしておくのがベストです。